今週届いた大量保有報告書は、173件だった。そのうち11件が、同じ名前から出ている。
月 36件 火 39件 水 27件 木 29件 金 42件 合計 173件(新規15/変更158)
保有目的のラベルで分けると、こうなる。
純投資 61件 その他 58件 重要提案 23件 政策・取引 15件 在庫・運用 10件 経営参加 6件
純投資と「その他」で119件。全体の7割近くがここに入る。アクティビストの動きとして読まれることの多い重要提案は23件で、1割強にとどまる。
次に、同じ名前が何回出たかを数えた。
光通信株式会社 11件/11銘柄/5営業日すべて Evo Fund 9件/8銘柄/3日 ULTIMATE CLASSIC INVESTMENT LLC 6件/2銘柄/2日 Oasis Management 4件/4銘柄/3日 Apricus Partners 4件/すべて東邦亜鉛/3日
今週いちばん多く通知に出たのは、光通信だった。しかも月曜から金曜まで、1日も欠けていない。
11通を、開いてみた
メディカルシステムネットワーク、ハマイ、ドーン、プロパティデータバンク、ポーターズ、福井コンピュータホールディングス、アイビーシー、システムズ・デザイン、ファイバーゲート、太平製作所、日本トリム。11銘柄、11通。
原本を並べると、いくつか共通していることがある。
提出者の名称は「光通信株式会社」。原本の事業内容欄には「有価証券の保有管理及び投資運用」と書かれている。
11通すべてが連名だった。共同保有者の総数は、少ないもので2名、多いもので5名。
11通すべて、保有目的の欄は「純投資」のひとことである。連名に並ぶどの社を見ても、同じ言葉が書かれている。重要提案行為等の欄は、11通とも空欄だった。
そして11通すべて、事務上の連絡先の欄に、同じ会社の同じ担当者名と、同じ電話番号が書かれている。
一方、揃っていないものもあった。提出事由の文言は2種類ある。「株券等保有割合の1%以上増加、単体株券等保有割合の1%以上増加」が7通、「株券等保有割合が1%以上増加したため」が4通。同じところから出ているように見えて、書き方は一様ではない。
5営業日という間隔
報告義務発生日と提出日を並べると、これは揃っていた。
8月17日 → 8月24日 (2通) 8月18日 → 8月25日 (4通) 8月19日 → 8月26日 (1通) 8月20日 → 8月27日 (2通) 8月21日 → 8月28日 (2通)
11通すべて、義務が発生した日の5営業日後に提出されている。例外がない。
では、その義務は何をきっかけに発生したのか。60日欄に書かれている。
太平製作所の共同保有者の欄には、6月23日から8月21日まで、市場内での取得が29行並ぶ。100株の日、200株の日、いちばん多い日で1,400株。ファイバーゲートでは41行。福井コンピュータホールディングスでは、8月に入って3,100株から6,400株の取得が続く。
毎日少しずつ買う。積み上がって1%に達する。義務が発生する。5営業日後に提出される。
11銘柄で、これが並行して回っている。
日本トリムの内訳
11通のうち、金曜に届いた日本トリムの一件だけ、少し形が違った。
合計は19.74%。だが総括表の内訳を見ると、光通信株式会社そのものが持っているのは0.81%である。残りは、ミネラルウォーターの宅配を手がける会社とその関連2社が持っている。8.84%、9.24%、0.85%。
⭐に、一度も入っていない
ここで、自分たちの通知について書いておく。
Martifyは毎日、その日の報告から最大5件を選んで⭐を付ける。今週は5日とも5件で、合計25件だった。
そのうち、光通信は0件だった。
理由は仕様にある。保有目的が純投資だけの報告は、⭐に出さない設計になっている。11通すべてが純投資なので、11通すべてが対象から外れる。
動きの大きさで落ちたわけではない。11通の増減はどれも1ポイント台で、保有割合も6.02%から19.74%の間にある。⭐が拾う条件のうち、動きの側は満たしていた。外れたのはラベル1点だけである。
これは設計どおりの動きで、直すべき不具合ではない。⭐は重要提案や経営参加といった、発行者との関係が動きうる報告を拾うための印だからだ。今週の純投資ラベルは1日あたり5件から19件あった。全部拾い始めたら、光通信の11通だけで2日分の枠を超える。
ただし結果として、⭐だけを見ている人には、今週いちばん多く報告書を出した主体が見えない。⭐は入口であって、その日の全部ではない。件数が多い日は保有割合の高い順に本体が並ぶので、そちらまで目を通すと違うものが見える。
数えてみるまで、私たちもこれに気づいていなかった。
以前この連載で、9件が同じ日に届いて時系列が読めなくなる話を書いた。そのとき足りなかったものは、今週から通知に入っている。変更報告書の番号だ。金曜に日本製麻へ同じ提出者の報告が4通まとめて届いたが、No.1からNo.4まで並んでいるので、どれが最後の一通かが分かるようになった。
ただし番号は、提出者が表紙に書いたときにだけ取れる。水曜のカーリットに届いた1通には番号がなかった。表紙が「変更報告書」で終わっていて、番号が書かれていない。同じ発行者に、番号のある報告書とない報告書が並ぶことがある。